近年の入試問題では、共通テスト、公立高校の入試、中学受験のいずれの段階でも、長文や資料を正確に読み取り、筋道をたてて考えることが求められています。難関校の入試では、それに加えて、出題意図をくみとって論理的に表現する力を試しています。学力上位層の生徒さんたちは、従来のカリキュラムで習う知識を習得したうえで、英語力や社会性も身につけ、十代から非常に優秀です。一方、日本語を読む力や計算力が不十分な生徒さんにとっては、何を勉強すればいいか分かりにくくなっていると思います。
兼学塾では、以下のような方針で授業をしていく予定です。
・今まで以上に、一人一人の学力や志望に合わせて授業をする。
基礎知識の習得が不十分なのに、思考力を試す入試問題をいくら練習しても無駄になってしまいます。一方、学力上位層に、解き方のテクニックを並べた問題集ばかり解かせても、大学受験では必要ない知識になってしまいます。「入試問題がこうだから、こういう問題を解かせよう」ということではなく、生徒さんの状況に応じて、無理なく無駄なく勉強できるようにすることが、さらに大切になっていると感じます。
・英検や数検の対策に力を入れる。
推薦入試が主流になりつつあり、一般入試でも思考力や表現力が重視されているからこそ、客観的な基準で学力を確かめることが必要だと考えています。特に英検の取得状況は高校受験や大学受験の合否を分けるので、普段から少しずつ練習していきます。十代のうちは「偏差値より、自分がやりたいことが大事」「勉強は社会に出たら役に立たない」というようなネットのうわさなどに影響されやすく、定期テスト以外にも基礎知識をコツコツ習得する雰囲気をつくりたいです。また、英検や数検では、ライティングや、途中式を書く問題など、文章を書く練習ができることもメリットです。
・学校の勉強のフォローをする。
今後の入試制度では、パターン化された試験方式に慣れるというより、公的な指導要領で目標とされる能力を高度な水準で身につけ、応用する力が必要になると考えられます。例えば、小学校の総合学習で恊働してプレゼンの準備をする経験が、大学受験での集団討論や模擬授業などにつながります。学校の授業やテストを一つ一つ大切にすることを伝え、学校に楽しく通えるように、学校の授業のフォローや基礎的なトレーニングをしていきます。