近年の中学受験の標準的なカリキュラムでは、算数の特殊算など本格的な内容が小4から始まります。そのため、小3からの塾通いを検討するお問い合わせが増えていると感じます。ネットの教育記事などでは、「早期教育は害」という意見と、「受験勉強の早期化に乗り遅れるな」というメッセージが入り乱れ、迷う方もいらっしゃると思います。
小4~小5の生徒さんを教えて感じるのは、国語の読解や算数の文章題などは、精神的な成熟と合っていないことをやっても、無駄になるということです。勉強したことをすぐ忘れてしまったり、全く応用がきかない勉強になってしまっているときは、小学校の勉強や読書など年齢相応の学習に留めるほうがストレスなく学習できます。
月並みですが、兼学塾では「受験生本人の様子を見て本格的な開始時期を決める。中学受験に間に合いそうにないなら、高校受験や検定試験などに目標を定める」という方針をとっています。教育関連の記事などでは、最難関の国立大学に現役で入るためには中学受験が必要、という多くの受験生にとっては関係ない極端な仮定がスタンダードになっています。しかし、現在は大学受験が多様化し、筆記テストを極めなくても、大学受験に対応できます。例えば、高専や専門課程の高校で良い成績を修め、編入や推薦で大学に進学することもできます。ネットの記事や噂話は参考程度にして、色々な選択肢を検討し、生徒さん本人も周りの大人も違和感を感じない方針を模索するのが大切だと思います。
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