最近、習い事や小学生らしい生活と、中学受験を両立する「ゆる受験」という言葉があります。兼学塾では、本格的なスポーツや芸事と両立しやすいので、以前から「ゆる受験」のような受験指導をしてきました。2科受験で、小学校の勉強より少し難しい程度の問題を固めてから、過去問を演習し、志望校の出題傾向に合わせて演習問題をプラスする、といった必要最小限の受験指導です。
中学での学びへステップアップするための習い事と捉えれば、「ゆる受験」はトップレベルの学力の受験生以外には、むしろ望ましいと思います。高校課程まで含む広い範囲を反復練習で習得させるカリキュラムは、普通の小学生には合わないこともあります。おかしな学習法を身につけたり、長期間ストレスにさらされるリスクは無視できません。
ただ、現在の中学受験では、偏差値の表で易しく見える中学でも急に難易度が上がることがあり、必要最小限の学習しかしていないと、受験の結果という点からは心配です。不合格になる可能性があることを受験生本人が理解していることが前提で、保護者の方が時間的・経済的に無理しすぎないのがポイントだと思います。兼学塾では、四谷大塚やサピックスなどに準拠せず小学校の学習を軸にして教えるときは、受験指導でも2時間1,250円で計算しています。授業の内容も、抽象的な文章を読む練習、単位量当たりの数や割合の習得、計算・漢字の基礎固めなど、受験で不合格でも、中学入学のための準備になるトレーニングに力を入れています。
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