上記のような高校を狙う場合、まず大切なのは「完璧主義になりすぎない」ことです。ネットのうわさなどでは、「日比谷を受けるには、何でも完璧にしてオール5で当たり前」のように言われることがありますが、真に受けないで下さい。高い内申点が必要なのは確かですが、何かミスして「3」や「4」が少しあっても大丈夫です。完璧を目指しすぎると、細かい点が目に付き、学習の能率が悪くなります。さらに、失敗してはいけないと長期間脅迫的に思い込むと、将来の職業人生や家庭生活に悪影響を及ぼすこともあります。ミスを減らす工夫や難問を解く努力をしても、「失敗できない」「公立トップ校に合格しなければならない」と自分を追い込むのはやめましょう。皆さんが「北野高校」「丸亀高校」と言われてもピンとこないように、東京から一歩出たら、東京の高校名などほとんどの人は知りません。
とはいえ、難関校を受けるには定期テストで各科目90点以上得点したいところですが、ポイントは英作文などの記述対策、思考力を試すタイプの問題への対応力です。英語では、自由英作文が数問出題されることもあるので、学校の授業やワークの作文問題、自校作成の都立高校の作文問題などを解き、先生に添削してもらいましょう。数学でも、証明問題は自己採点した後、不明な点を先生に見せて下さい。また、都立高校の共通テストの過去問で、整数の証明と図形の証明をそれぞれ練習すると、新しい問題への対応力がつきます。理科や社会の記述問題の勉強も欠かせません。
高得点をとるには、時間切れに注意することも重要です。国語や英語では、教科書の本文をあらかじめ読んだり、漢字などの知識問題を反射的に解けるまで十分に勉強しておきましょう。テスト中は、作文問題や内容把握問題にしっかり時間をかけてください。数学では、展開や因数分解の応用問題で手こずらないように、計算の工夫を確認しましょう。特に因数分解では、難関私立高校向けの問題集も使い、解法のパターンをおぼえましょう。
定期テストの日は、終わったテストのことは振り返らず、常に次の時間のテストのことに集中して下さい。定期テストを真剣に受けることで、入試当日の練習にもなります。