都立高校の推薦入試を受ける生徒さんには、推薦対策を始めています。塾では、推薦対策には時間をかけすぎず、作文の添削指導、志望動機の確認(自己PRカードの添削)など、必要最低限の指導をしています。あまり大人が手を入れるより、多少つたない点があっても、中学生なりに自分で考えて表現できるように指導しています。
都立推薦入試の作文では、おおまかに分けると、以下のように分類できます。東京都教育委員会のホームページで過去の作文の課題を閲覧できるので、自分が受験する高校の出題傾向を確認してください。
都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜で実施した集団討論、小論文・作文、実技検査のテーマ等一覧|東京都教育委員会ホームページ
1 2つの論説文を比較し相違点について論述する、統計資料の分析をする、実験のデータを分析する、など
進学校では、高校受験の作文というよりは、大学受験の小論文に近い課題が出題されます。常識的な意見を述べるというより、現在注目されているテーマをふまえつつ、資料を批判的に検討する姿勢が求められます。「小論文入門」(河合塾)のような大学受験の小論文のテキストを1冊しあげたうえで、進学重点校の作文の過去問を解き、添削を受けるのがおすすめです。
2 論説文を読んで要約したうえで、体験や意見を述べる問題
オーソドックスな出題形式です。都立高校の一般入試の作文問題と似ているので、一般入試の国語の問題を年内から解くのがおすすめです。模擬試験や過去問集の解説をよく読んで、減点されやすいポイントを意識しましょう。200字の作文を書けるようになったら、志望校の過去問や、出題傾向が似ている高校の過去問を解き、添削指導を受けましょう。
3 志望動機、「学ぶということ」など、大きなテーマについて、体験や見聞、意見を述べる問題
簡単そうで難しい出題形式です。全く書けない場合は、早めに塾や学校の先生に相談しましょう。中学で取り組んだこと、時事的な問題、関心があることなどについて、箇条書きにしてから、文章で表す練習をしてください。志望校の過去問を書けるようになったら、「図解で分かる! 作文・小論文」「高校受験面接ブック」(声の教育社)などの参考書で、高校受験で質問されやすい話題をチェックし、対応できるように準備してください。