近年の義務教育のカリキュラムで、最も大きく変わったのが英語です。大雑把に言えば、小学校で日常的な表現や語句をおぼえ、中学では体系的に文法を学びながら表現力を身につける、という感じです。小学校の英語で、簡単な過去形、不定詞、動名詞など従来の中2程度の表現まで習います。中学では、アルファベットの書き方やBe動詞から始まるものの、保護者の方の学生時代より、非常に速いペースで授業が進みます。
漢字や算数のように小学生のうちからしっかり英語に取り組まないと、中学レベルの基礎が定着せず、高校で伸び悩む危険が大きいと思います。「文法を勉強するから英語嫌いになる」というネットのうわさを真に受けると、中2くらいで大変なことになりかねません。兼学塾では、英語を書くことに慣れ、語順や活用に注意する習慣がつくように、小6から教科書準拠のドリルや中1向けの問題集を使用しています。家庭学習では、簡単な中1向けの英語のドリルがおすすめです。「1日10分英語ドリル+なぞとき」(数研出版)がコンパクトで使いやすいです。
希望者には英検対策もしています。英検は、英語力が低くても試験勉強すれば合格できるので、小学生でも目標を達成しやすく、スモールステップで英語を学ぶのに適しています。英検5級や英検4級の薄い問題集を繰り返し勉強するだけで、中学英語の予習ができます。「英検○級をひとつひとつわかりやすく」(学研)のシリーズは、小学生でも使いやすく、自学自習に向いています。
また、最近は、英会話や英語学童に通っているお友達がすごく見えて、プレッシャーを感じてしまう生徒さんも見かけます。英語に苦手意識を持ってしまったら、「今、英語が分からなくても、勉強すれば大丈夫」というメッセージを伝えていくことが大事だと思います。